2010年8月10日火曜日

気持ちをくむのは難しい

先日、立ち読みしていた本だったか何かに、こんな事が書かれていた(うろおぼえ)。
ある、妊娠初期の女性が産婦人科でエコー検査を受けた後、こう言ったそうです。
「このおなかの中に赤ちゃんがいるなんて、不思議!」
そこで医者が「これはまだ赤ちゃんではありません」と。
つまり、まだ初期の段階(胎児?胚?)だから「赤ちゃん」とは呼べない、と。
これに関してその本の論調は、「医学的にはそうかもしれないけど、相手の気持ちも汲めないようではだめだ」、という感じ。

そこで私、思うのですよ、相手の気持ちを汲むのは本当に難しい。
なぜなら、この著者も、医者の気持ちを汲めていないかもしれないから。

おそらく、人工妊娠中絶もこの医者の仕事の一つだろう。
そうすると、医者だって、自分が赤ちゃんを殺し続けているなんて思いたくはない。
もしくは、ひょっとすると、この医者は流産の可能性を感じ取ったのかもしれない。
そうであるなら、妊婦のためを思ってのあの言葉だった可能性だってある。

そういうことをいろいろ考えていると、人の心をくむのは難しいなと思うのでした。