2013年1月12日土曜日

沖縄行

明日沖縄で口頭発表をする事になっている。とある先生方から声をかけていただいて参加するので名誉であるし、沖縄自体へは行きたくないこともない。しかしどうにも気が重い。
僕はこういった、普段と違う行動が苦手である。そのうえ電車や飛行機の時間が決まっていると、前の日からどんどんと神経が磨耗して行き、眠りも浅い。当日は朝から時計ばかりを睨み続け、味のしない朝食を摂ることになる。
しかし、また大抵の場合、一旦その用事が始まってしまうと、暗い気はは知らぬ間に消え去って、むしろ楽しめたりする。そういう性分をわきまえているので、今日も家でさんざん尻込みはしたが、とりあえず出発すればなんとかなると考え、靴を履いた。一歳にならない息子を抱いて玄関へ見送りにきた妻に、行ってきます、と言って背を向けると、まだ言葉も話さない息子はへんっへんっと泣き始めた。なお家に居たい気になった。ドアを閉めれば、歩き始めれば、モノレールに乗れば、と気が乗らないまま進んだ。飛行機の搭乗口へたどり着き、自分が乗る便を目の前に見た後は、乗り遅れの心配が減った分だけ、ようやくほんの少し気が楽になった。
妻は、折角なのだから美味しい沖縄料理でも食べてこいと僕の背を押していた。しかし用先が繁華街ならまだしも、海辺りのいわゆるリゾート地に宿泊では、特になにかしたいことが思い浮かんだりもしない。勿論、繁華街へ向かう気力もわかないだろうな。